看護学校に行きたい!でも、実際の看護学校がどんな感じなのか想像もつかない…。って人が多いのではないでしょうか?
実際私も、入学してみるまで看護学校の事を全然知りませんでした。
看護学校を想像した時に、他の学校と異なるのは実習がある事ではないでしょうか?
保育や介護、リハビリなどその他医療関係の学校も、実習はありますがその中でも看護の実習は少し違う気がします。
今回はそんな実習について解説していきます!
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そもそも看護学校の実習って?
看護学校にて、実習をする目的を簡単に説明すると『看護学校で学んだ知識・技術・態度を統合し、より実践的な知識や技術を身につけること』だと思います。
文部科学省のガイドラインにも、看護学生の実習についてのっています。
実習も単位なので必ず取得しなくてはいけません。
1年生 | 基礎看護学実習① | |
2年生 | 基礎看護学実習② | 老年看護学実習 |
3年生 | 母性や小児など各分野の実習が6つほど入ってくる。 | 統合実習 |
このように1年生の時から実習は始まります。
1年生の実習は、受け持ち患者様のバイタルを測る事やコミュニケーションを取る事など基礎的な実習を行います。
2年生になると、本格的に受け持ち患者様の看護に介入し自分で立案した看護計画を基に実習に取り組んでいきます。老年看護学実習というものもあり、施設実習に行ったりもします。
3年生では、小児科や産婦人科、精神科、手術室など専門的な実習を行い、最後に統合実習が待っています。
実習期間はそれぞれ2〜3週間設けてあります。
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看護学校の実習で大変なこと
なんと言っても眠れない事…。
看護実習を行う上で大切になってくるのが看護記録と呼ばれるもので、これは毎日書かなければなりません。
特に、専門学校の看護学校の実習では、教員が一緒に実習先にくるというケースが多いと思います。なので毎日先生と担当看護師に見せなくてはならず、最初の1週目は分析や看護計画の立案もあるので、ほとんど眠らず実習にくる子もいました。
先生方は愛を持って指導してくれますが、本当に厳しいです。
ですが、看護記録の厳しさは正直学校によって異なる所もあります…。
実際私の通っていた学校は厳しいことで有名な学校だった事もあり実習は特に厳しく、眠れないほど大変でしたが、他の学校と実習が重なった時記録を見せてもらうと記録量も少なく、全然眠れる!と言っていた事もありました。
なので、行く学校によって大きく異なる点だと思います。
オープンキャンパスに行った際などに、実習の大変さは聞いておくといいかも知れませんね。
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看護学校の実習で楽しかったこと
上記で結構きつい現実をお伝えしてしまったので、不安に思った方もいるかもしれませんが、そんなきつい中でも私は実習が大好きでした!
講義で学んだ事を実際に活かすことができますし、自分が立案した看護計画がしっかりと患者様にあって、評価に結びつけられると何とも言えない達成感があるからです。
私が看護師になって受け持たせていただいた患者様もですが、実習で受け持たせていただいた患者様は特に印象に残っています。
学生さんだからこそ気付ける視点だったり、学生さんだからこそ、できる看護がある。と看護師になった今とても感じていて、患者様も、学生さんだから話してくれる事があったり、学生さんだからこそ取り組んでくれることがあります。
看護学校の実習のエピソード
少し具体的なエピソードをお話しします。
私が学生時代、受け持たせていただいた患者様で、末期癌の方がいました。その方には家族が1人しかいらっしゃらず、面会はほとんどありませんでした。ですがご本人はとても明るい方で、私が訪室した時は、痛みも相当あったでしょうし相当苦しかったでしょうに、一生懸命話してくださいました。
ですが、日に日に衰弱していき、酸素量も増えていく姿を見ていて毎日とても辛かったです。
何かしたいことはありますか?と尋ねた時に、散歩がしたい。とおっしゃいました。
入院してからずっとベッドの上で生活しており、衰弱している今、体位を整えるのも人の手が必要です。
私は、看護計画に散歩を立案しました。車椅子に乗るのも大変な状態でしたので、ベッドのまま病院のフロア内を散策して、季節を感じられるものを一緒に見ただけだったのですが、涙を流して喜んでくれました。
こんなことが看護?って思うかもしれません。でもこれは立派な看護なんです。そして、働き出すと中々できないことなんです。
看護師は限られた人数の中で複数人受持ながら業務を行う為、正直、患者様一人ひとりの要望を全て叶えることができません。
でも学生は受け持つのは1人だけなので、その人に全力で向き合えるんです。
その患者様は、最終的にご家族も間に合わず、私と看護師さんでお看取りをしました。
このエピソードは私の中での看護観が大きく変わった経験でもありました。
実習は確かにきついですが、それ以上に、絶対看護師になるんだ!って思わせてくれますよ。
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実習は辛いことばかりでも、楽しいことばかりでもありません。
看護師になる上で絶対に必要なことですし、大きく成長できる場でもあります。
自分にできるかな、という不安もあると思いますが大丈夫です。
私も最初の頃は、身内にも看護師がいなかったですし、風邪をひいてクリニックに行くことはあっても、実習先のような大きな病院に行ったことは小さい時の入院以来なかったのでイメージも湧かずどきどきしていました。
看護学生の中には、勉強型の人と実習型の人がいます。
私は勉強が苦手だったので断然実習型だったのですが、現場で実際に色々な事を学ぶことで知識として蓄えられていきます!
オープンキャンパスや説明会で先輩と話す機会があったら、実習の事についても聴いてみるといいかもしれませんね!
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まとめ 看護学校の実習について
今回は看護学校の実習についてまとめてみました。
少しでもイメージが湧いたなと思って頂けたら嬉しいです!
看護師になる上で実習は必ずついてきます。時には辛いと思うかもしれませんが皆さんがもし憧れている看護師さんがいるとしたら、その人も乗り越えた壁です。
今看護師を目指して、学校を探しているあなたにしかできない看護がきっとあります!