第108回看護師国家試験 2019年度の結果が発表されました

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2019年3月22日(金)に厚生労働省が発表した第108回看護師国家試験の結果によると、新卒と既卒を合わせた合格率は89.3%となり、合格率100%になった4年制大学は48校ありました。

第108回看護師国家試験は2019年2月17日(日)に行われました。出願者数は64,153人、受験者数は63,603人、そして合格者数は56,767人でした。全体の合格率は89.3%という結果でした。これは新卒と既卒を合わせた合格率の結果となります。新卒者のみの合格者数は55,216人で、合格率は94.7%でした。看護師国家試験はやはり例年通り、新卒の合格率が高く、既卒の合格率は低い傾向にあります。既卒の場合、働きながら国家試験に挑む人もいて、勉学だけに集中できない事情があるため、新卒よりも合格率が低い傾向にあると思われます。

学校別の合格者数は、合格率が100%であった4年制大学が48大学ありました。ただし、合格率はパーセンテージだけでなく、人数内訳も考察する必要があります。受験者数5人で5人合格でも100%ですし、120人受験し、99人合格だと100%を切ってしまいます。単純に合格率だけを見ただけでは不十分となります。

ちなみに合格者数が100人を超えた大学は、主な大学としては東京家政大学、愛知医科大学、藤田医科大学、福岡大学日本赤十字秋田看護大学などの48大学となります。

第108回看護師国家試験の合格者数は、前年よりも1,900人あまり減っています。看護師不足が叫ばれる中、看護師免許を新たに取得する方が昨年に比べて1,900人も減ることはあまり良い事とは言えません。ですが看護師になるに満たない学力の人を合格させるわけにもいきませんし、看護師は人数だけではなくその能力や人間性なども重要視される職種でありますので、単に国家試験をパスしたからといって良い看護師になれるとも限りません。

年々看護師になる人は増加傾向にはあります。昨年の第107回の合格率が91.0%と高く、かつ合格者数が58,682人と非常に多かったため、その反動とも言えるのが今年の第108回とも言えるかもしれません。第108回の合格者数56,767人は、昨年よりは少ないのですが、それ以前と比べれば合格者数は昨年に続く過去2位の数となっています。去年の合格率が高かったということも影響として考えられると思います。ただ受験者数も昨年よりは減っているということもありますので、今後の受験者数、合格者数、合格率の推移を見守っていく必要はあると思います。

いずれにせよ今後も優秀な新卒の看護師をより多く輩出していく必要はあります。高齢化や医療の高度化により優秀な看護師が現場ではたくさん必要となっています。また人員不足は依然として深刻でありますので、新しい看護師を増やす対策とともに、潜在看護師と言われる既に看護師免許を持っていながら様々な理由で看護職につくことができていない人達の復職や復帰をバックアップするような制度についても強化が必要です。今すでに看護師として働いている方達の待遇や働き方、やりがいなどについても色々な見直しを進める必要があります。

看護師不足を解消するには

・新卒看護師を増やす

・潜在看護師が復職しやすい環境を作る

・現役の看護師の待遇や働き方改革を進め離職を防ぐ

上記の3点が重要であり、そのためには給与、人手不足、職場環境を改善する必要があります。対処療法的に医療費を増やし続けるのではなく、根本的な解決のためにもっと多くの予算を割く必要がります。

多くの方が毎年看護師を目指して看護学校や看護大学に入学し、毎年多くの方が看護師として現場に出て行きます。こうした方々がこの先もずっと看護師として働き、より希望を持って明るい未来のために、もっといきいきと働けるような社会になる必要があります。

病院関係者や厚生労働省だけでなく、我々のような一般の国民も患者としてお世話になる際には、患者の都合だけで考えるのではなくお互いの立場を尊重し協力し合って、限りある医療費や医療のリソースを適切に利用する意識改革も必要と思います。

このサイトでは今後も看護師に関するニュースについて、色々とお伝えしていければと思います。